2021年度のHA講座を終えて

 

 複雑で多様な問題が錯綜する心理社会的支援の現場で必要性が高まってきている統合的アプローチの1つとしてのホロニカル・アプローチを、今回は技法を中心に現場でどう取り入れていけるのか、構成的な事例をもとに事前の学習動画も使いながらZoom3回にわたっての講座を行いました。「悪循環パターンを外在化してそれを相談する人とされる人が一緒に研究する場を作る」ための様々な技法について、読むだけではわかりにくいところを対話を通して具体的に学び合いました。

 

回が進むごとに、参加している方の「ああ、そういう感じ」とピントが合ってくる様子が画面を通しても伝わってきました。特に、最後の講座③では45人ずつのグループでの話し合いでそれぞれの現場での試行錯誤を聞きあい、タイミングや感覚、場の作り方などお互いに参考になるものを見出しておられたようです。 

2021.12.22


ラウンドテーブル 報告

 

 2020126日(日)に、ラウンドテーブルを開催しました。今回は、本多祐子さんが「発達障害」をテーマに話題提供してくださいました。

 本多さんのお話は、これまでの現場で感じてこられたことを基に、「障害」や「合理的配慮」の概念について多角的・多層的に考察されたもので、参加者の皆さんがそれぞれ刺激を受けたことと思います。ラウンドテーブルでは、話題提供を受けて、参加者一人一人が「一言メッセージ」を書き、全員で共有します。その上で、参加者皆さんで対話し、相互に刺激を受けて感じたこと、考えたことを改めて「一言メッセージ」にして、全員で共有しました。

それぞれ感想は異なりますが、「発達障害」という診断に捉われるのではなく、「どんなことに困っていて、生きづらさを感じているのか」という眼差しをもつことの大切さを共有する時間になったのではないかと思います。

 

統合的アプローチ研究会(A I A)では、これからも皆さんと対話できる機会を企画していけたらと思います。